研究テーマによっては、卒業研究の遂行にあたり、学科の倫理審査で承認を経る必要があります(全ゼミ共通です。詳細は、3, 4年ゼミで説明があります)。本ゼミでは、できれば3年後学期中に、卒業研究の計画書、倫理申請の必要書類を完成させることを目標としましょう。なお、学科の倫理審査に出す書類には、参考文献リストを明示して下さい(通常、研究計画を書くときには、執筆要項に従います)。
また、アンケート調査を希望する場合は、実施方法も含めて要注意。例えば、以下の問題:
・SNSで回答を求める卒業論文用アンケート(群馬大学 二宮祐研究室)
指導教員と相談の上、学内外で実施するときは慎重に(SNSで問題となり、大学・社会的に批判を受けた例がある)。また、内容が伴わないアンケートへの回答をSNSで不特定多数に求めたり、学内関係者に依頼文を濫発したりすることは、くれぐれも自重ください。本ゼミであれば、発表の機会に調査票の検討を行うなど、準備をしてから調査に入っています。学内外の所属ゼミ以外の方と話して、情報を得るのもよいと思います(概して、他分野の方が議論が進んでいることは、よくあります)。
参考文献
矢野羽衣子. 2026.「研究だから何でも許されるわけではない:手話のフィールドワークが地域に及ぼす影響」『手話・音声言語研究 関西学院大学手話言語研究センター紀要』3: 84-88. [PDF]
引用については、以下の「先行研究をまとめる」をどうぞ。
研究人生を歩むことになると、特にアカデミアでは定年までついてまわるのが研究計画(例:科研費)。早ければ、院試の願書と一緒に提出することになる。本学では、倫理審査を受ける場合に書く。募集・応募・作成要項をよく読み、言われた通りに書くのが基本。
ここで、アカデミックライティングを復習することになる。専門性が高い文章を読むことができる人よりも、日本語を読むことができる読者数の方が多い(この話は、卒論執筆の折などに言われるはずだ)。専門外の読者に対しても、理解しやすく読みやすい文章を書くことを心がけよう。名桜大学ライティングセンター(Meio Writing Center; MWC)では、文章へのコメントを受けることができる。2023年11月から、卒論についても助言を受けることができるようになったので、ご活用を。また、作文に関する書籍も充実である(貸出OK)。作文の本は、図書館にもある。
通りやすい申請書に王道はないが、有効と言われるテンプレートが存在するのは確か。
ここでマニュアル本は有効。図書館のウェブサイトで「研究計画」と検索すると何件かヒットする(一例)。
大学のホームページ内に、書き方の指南があったりする。検索すると、出るわ出るわ...(びっくり)。一例を挙げる。
・大学院入試で評価される研究計画書の書き方ガイド|項目ごとに注意点を解説(Focus|中央大学大学院による大学院を目指すためのWebメディア)
採択された研究計画を公開している親切な(?)研究者も存在する。プロジェクトの概要を紹介するため、研究費・助成金の出資者(財団、大学等)の方針により、といった理由で公開されていることもある(例:京都大学教育研究振興財団)。もし読む機会があれば(特に前者の場合は)感謝して、勉強させて頂くのがよい。分野が異なると、前提知識、慣習的な書き方は異なる。知見を広げる意味でも、諸分野の計画書を読むことは有効。徐々に「良い申請書」の書き方が理解できる。
より詳しく学びたくなったら学振のページを参照。
この議論は過渡期にあると思われます。履修科目については、各科目の担当教員の指示に従ってご対応ください。以下のガイドもどうぞ。
・生成AIを用いた倫理的・効率的な英語論文執筆
活用法等については、こちらも参照のこと。
分野・卒業研究のテーマによっても、関わり方は変わってきます。実際にAIに学習させて、その活用法と利点について調べるという研究もありますし、過去5年間でもテクノロジーが大いに変遷しているように感じています。
・「西郷でごわす」鹿児島弁で会話できる“AIせごどん”開発中 将来は学校、観光案内所にも? 開発した女性の思い 鹿児島 | 鹿児島のニュース|MBC NEWS|南日本放送
この記事も2024年のもので、今となっては古くなりつつあります。常に最新の議論をフォローし、関わり方と、研究報告の適切なあり方に留意ください。「みんな使ってるから」と何も考えないで全部AIに任せるのは本末転倒で、例えば、英語の教職に就くというのに全部AIに英語アブストを書かせていては、将来の生徒を指導できるのかと心配になるばかりです。技術に翻弄されぬよう、ご注意を。担当教員達が適切に使いこなせているのかも疑わしく、やはり自分自身で立ち位置を模索する必要はあると思うのです(未来のテクノロジーの担い手は、現役大学生の皆さんです。大学教員達より、学生の皆さんの方が肌感覚として熟知していることも多々あります)。
ここでも、研究の再現性が重要と考えています。生成AIに頼る場合も、手順を忘れずに記録しておきましょう(全部AIに書かせたものは、自分で書いたとは言えないよ)。
ぶっちゃけ、AIの書いた文章はつまらん。著者性が欠如しているからだ。イイネ数のみ稼げる無難な文章はいらん。稚拙でもいいから、心からの叫びを聞かせておくれ。それが卒論の醍醐味だと思うの(2026年4月20日、晩酌しつつ追記)。でもこんな叫びすら戯言になってしまう未来が来るのは遠くない?